人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

ヒューマンサイクルダイアリーズ

agitation.exblog.jp

京都府宇治市の自転車屋/GLITTER TUNEのブログです。

AK-47が謎過ぎるようなので

緑山でのレースに複数年エントリーし続けている人達には、『カタチはDERRINGERに近似で、各部アングルや寸法は日本人成人男子に最もフィットするという判断に至った(当プロダクトでの結果ですので他社ではどうだか不明です)foo fighter HJ-EVOのM/Lサイズで、チュービングは初期の頃の製品のfoo fighterに戻します。』っというので充分イマジンしてもらえると思っていたのですが、どうやら全然伝わっていないようですね。





foo fighterを造ったのは2002年頃でした。当時のサスペンションフォークはショートトラックで使うにはダンパーの機能が今のように優秀でなく、またエアサスは存在していたもののストイックなXC向けで、ショートトラックやスラ、流行りつつある4X等で使うには、剛性が低過ぎました。

剛性を重視するとスチールスプリングで構成された下り向けのフォークをチョイスするほか無かったのですが、弊害として、ショートトラックでは動き過ぎてしまい、多くのライダーが、メーカー推奨の数値を逸脱してセッティングしていました。

そこで僕は、当時英国で盛り上がりつつあった26インチクルーザーのようなスタイリングに感化され、『じゃ、ショートトラックにしぼって、フォークも肩下を詰めたリジッドを用意すれば面白いんじゃないだろうか?』そんな経緯で、26インチ規格のBMXとも言えるfoo fighterが、誕生したのです。



時間は少し経過して、2005年秋頃にハブ毛/横田氏より製作依頼を受け、翌年秋に出来上がった製品がfoo fighter HJ-EVOです。

『自分にはfoo fighterを上手に乗りこなす若さと体力が無い。しかしコース環境に合致したコンセプトのfoo fighterというフレームは、大変興味深い。そこでお願いなのだが、ショートトラックでの機能は大幅に削いでもらっていいので、今自分が結果にこだわりたい4Xにより機能するよう、3:7、あるいは4:6くらいの比率で、4Xを楽に走れるように設計してくれないか?』・・・ハブ毛/横田氏の希望はこうです。

で、手前味噌で恐縮なのですが、foo fighter HJ-EVOほどしなやかさを持たせたモノでは無いにしろ、大手メイカーも今では、foo fighter HJ-EVOに極めて近似のアングルなり寸法になってきました。『旋回性能を良くする為にヘッド角を立て・・・』や『安定性を生み出すために低めのハンガー・・・』っという理屈はすっかりくつがえされ、過去のものとなりました。はっきりと言えば、foo fighter HJ-EVOというフレームは、かなり先読みした製品だったということです。



またまた時間が開きます。良い物でも売れなければほぼ無価値です。売れなければ増産することも、新しいアイデアを盛り込んだ新作も造れません。広告が下手というのもありますが、そもそも資金が乏しいのでにぎやかなプロモーションはいっさいしなかったので、当然、徐々に忘れ去られていきました。

じっと再評価されるのを待つしか無い状態でしたが、僕はトライアル方面で子供用の製品を造り続けていた経験上、必ず新参者が現れて、僕が造ったモノに気が付き、絶対にその良さを痛感してくれるはずだと信じていました。いや、そこに頼るしかなかったと言った方が良いかもしれません。

予想通りというにはあまりに時間がかかりましたが、緑山で知り合った方々から、『foo fighterの一番小さなサイズ(S=280mmサイズ)。あれはいいねぇ。凄く練られている。26インチの車輪をセットしても、ウチのチビでも無理なく乗れるよ!』っと、造ってから5年も6年も経ってから、ぽつぽつと売れだしました。その中に、小川さんのご長男のジュンペイ君もいたのです。



『頑張って最低5本はウチで引き取るから、foo fighterの最少サイズのアップデート版を造ってくれないか?』小川さんから依頼を受けたのは、2010年に僕が練馬で開いていた店を片付け始めていた頃だったでしょうか。DERRINGERはそのような経緯で、企画・設計に着手しました。

foo fighterはショートトラック専用というわりには、僕の考えでフロントメカが付けれるように造っていたので、キッズ用のAM車として運用されていました。しかしこれは僕にとって予想外ではなく、元々幅広く、所有者の想像力で好きなようにセットアップしてもらえば良いと思っていたので、『あー、いい傾向だな・・・』っという感じでした。

foo fighterは肩下の短いフォークを想定してして設計されているので、サスフォークを合わせるとどうしてもアングルが寝てBBが上がり過ぎる。そこを、最初から子供が使用するのに適したトラベル量のフォークを想定し、若干オーバースペック気味の硬いチュービングを緩和し、かつ、可能であれば軽量化・・・。

言うなればDERRINGERとは、『子供に最適なサイズのfoo fighter最少サイズを踏襲し、foo fighter HJ-EVOで得たAM的特性をミックスさせた製品』なのです。時間があき過ぎているのでそれぞれブツ切りのプロダクトと受取られていると思いますが、僕が造ってきたモノは、全て連綿と、なにかしらの関係性が見てとれるはずです。



それらを経て今またなぜ、完全にショートトラック専用というコンセプトなのか?製品というのは不特定多数のためのモノが一般的ですが、特定少数のための『セミオーダー品』という立ち位置のモノも在るはずです。

例えばハブ毛/横田氏ならfoo fighter HJ-EVOを必要とした頃から状況は変化し、既に4X向けのフルサスペンション車両を所有している。パノラマ等での4Xはそれを使えばいい。また奇特にも宇治市で購入を決めてくれた方は軸足はDHで、HTはバックのかなり詰まったテックイン(フジアロイ製)にかつて乗っていて、僕が新作を造る時は是非一口乗りたいと、店に最初に遊びにいらした時から、言ってくれていたのです。

迷って迷って最初のfoo fighterに戻ったのではないことは、ジオメトリを見て頂ければ明らかです。また、『特定少数』のための製品に万人受けするコンセプトは不要です。FEの安価で安心のチェーン引きを採用することにより、リア・センター長を395~410mmにアジャスト出来る・・・この部分の汎用性だけで、充分なはずです



我慢してここまで読んで頂けたならもう想像出来るはずです。冒頭の言葉に戻ります。

AK-47のコンセプトは、『カタチはDERRINGERに近似で、各部アングルや寸法は日本人成人男子に最もフィットするという判断に至った(当プロダクトでの結果ですので他社ではどうだか不明です)foo fighter HJ-EVOのM/Lサイズで、チュービングは初期の頃の製品のfoo fighterに戻します。』です。

僕が過去企画・設計してきた製品の寸法は、ジオメトリーのカテゴリーを参照下さい。

延期した予約締め切り日は2012年3月11日(日)です。ご予約はこちらから。
by the-riddlebikes | 2011-09-19 23:30 | AK-47